住宅履歴の保存が重要視されるようになった背景には、居住者が亡くなったり築年数の浅いマンションへ転居したりして、老朽化した戸建や共同住宅が増え続けている現状があります。
総務省が5年ごとに実施している調査によると、全住宅戸数に占める空き家の割合は1963年の2.5%から増え続け、2008年には過去最高の13.1%に。その数は757万戸にもなり、うち約3分の1の約250万戸を戸建て住宅が占めています。
野村総合研究所(東京)は09年秋、将来の全住宅に占める空き家の割合を試算しました。毎年の住宅着工件数を約120万戸(03年度実績)とし、老朽化で取り壊される件数が現状のままなら、その割合は40年には43%になるといいます。
複数世帯が入居する共同住宅に比べ、戸建ては適切な改修で長持ちさせることが比較的容易で、主任研究員の植村さんは「今後、世帯数の伸びは期待できない。中古住宅を十分に活用できなければ、人の住まない家ばかりになってしまう」と分析しています。
(つづく)
総務部 小杉 勉
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